MRFとは
MRF(マネー・リザーブ・ファンド)は安全性が高く、低リスクな公社債を中心に運用が行われる投資信託の一種です。
MMF ( マネー・マーケット・ファンド )と同じく、株式には投資せず、格付けが高く安全性が高い公社債( 国債 や 地方債 )やコマーシャルペーパーなど、短期金融商品を投資対象とする「 公社債投資信託 」です。
現存のネット証券会社のほとんどがMRFを運用しており、顧客が証券口座へ入金した資金は、多くの場合においてMRFで運用されます。証券口座開設時に、「証券口座へ入金した資金は自動的にMRFで運用される」と規約に記載されていることが多いものの、あまり認知はされていません。
証券口座への入金と同時にMRFへ投資され、MRFは安全性の高い公社債などに投資をします。顧客が証券口座で株式を購入する際には、自動的にMRFの一部が売却され購入代金に充てられます。反対に、株式を売却して証券口座内に資金が入ると、自動的にMRFが購入されます。
なお、MRFの購入や売却(解約)には手数料はかかりません。
MRFの目的
顧客が証券会社に入金した資金は主要ネット銀行のほとんどで「預り金」とせず、自動的にMRFで運用が開始されます。
主な目的は公社債への投資による利益創出ではなく、証券口座にある資金の保護です。「預り金」の場合、その資金は証券会社の私有財産となり、証券会社が破綻した場合には 1,000万円までしか元本が保証されません。
一方MRFは証券口座に入金された資金を自動的に安全性の高い公社債へ投資するため、万が一証券会社が破綻してもMRFで投資対象となっている国債や地方債が暴落していない限り、元本に近い資金が保護されます。
MRFは顧客の預かり資産を事業会社(証券会社)の財産と分けて管理する分髪管理の代表例であると言えます。
そのため、MRFは投資信託といえど、認知度の高い株式投資信託やMMFと比較しても値動きがほぼ無く、安全性を最重要視した運用が基本となっており利回りも低いことが一般的です。
どれほど安全性を重視し、利回りを度外視しているか、2023年7月4日現在の実際の利回りを記載します。
2023年7月4日:直近7日間 平均利回り(課税前年率換算)
日興MRF:0.006%
ダイワMRF:0.0007%
MRFの分配金
MRFは投資信託の一種のため、証券口座に資金を預けていれば、分配金が支払われます。
また、毎日決算が行わており、1日ごとに収益が計上されいてます。
しかし、前述の通り利回りが低すぎるため、証券口座内の資金が潤沢でない場合は、MRFからの分配金は切り捨てられます。
管理人の私はもちろん、一度も分配金を受け取ったことはありません。