トランプ関税が発令されてから暴落している株式市場ですが、私のポートフォリオも含み益が消えて、一気に含み損が増えています。

長期的な配当株投資なので、ここで売ることはありませんが買い向かうには慎重な判断が必要なことも事実。というわけで、ChatGPTに私のポートフォリオを分析してもらいました。

トランプ関税が各セクターへ与える影響などもまとめてくれれていますので、参考にどうぞ。


米国「トランプ関税」24%の詳細と政策目的、および日本経済・企業への影響分析

2025年4月2日、米ホワイトハウスのローズガーデンで輸入品への関税措置に署名した大統領令を示すトランプ米大統領。同大統領令により、日本からの輸入品に対し24%の「トランプ関税」が発動された。

政策の詳細内容と目的

2025年4月2日、米国のドナルド・トランプ大統領(※2025年1月に再就任)が**「相互関税(Reciprocal Tariffs)」を導入する大統領令に署名しました。この政策では、まず全ての輸入品に一律10%の関税を課し、さらに各国ごとに追加関税を上乗せする仕組みになっています。

日本は米国にとって巨額の貿易赤字相手国の一つであり、追加関税率は主要国中でも高い14%(合計で24%)に設定されました。加えて、自動車に関しては別途25%の関税を課す措置(自動車関税)が取られており、今回の相互関税はこの自動車関税とは重複しない(自動車・鉄鋼・アルミへの既存関税には追加しない)とされています。

自動車の対米輸出には4月3日より27.5%の関税**が適用される一方、その他の日本産品には4月9日から24%の関税が課せられる運びです。この関税率24%は当初予想されていた10~20%を大きく上回り、市場では「トランプ関税ショック」とも呼ばれました。

政策目的は、米国が長年抱える巨額の貿易赤字を是正し、不公平な貿易慣行に対抗することにあります。トランプ大統領は前年の米国の貿易赤字が過去最大の1.2兆ドルに達し、自国の製造業が安価な輸入品によって空洞化している現状を「国家の非常事態」と位置付けました。

そこで「公正かつ相互的な(Fair and Reciprocal)」関税策として、自国への輸入品に高関税を課すことで交渉圧力をかけ、各国に市場開放と米国製品への障壁撤廃を迫る狙いがあります。トランプ政権は各国が米国製品に課している関税や非関税障壁を調査し、「相手国が我々に課している負担の約半分」を米国側も課すという基準で関税率を算定したと説明しています。

例えば日本に対しては「米国製品に平均46%もの関税等障壁を課し、特に自動車ではさらに高い」(実際には日本は自動車関税ゼロ)と主張し、この報復的な高関税によって日本側の不公正を是正するとしています。さらにホワイトハウスは、各国が報復措置に出た場合には関税率を更に引き上げる権限も大統領に与えられていると警告しており、強硬な姿勢で交渉に臨む構えです。

以上のように、「トランプ関税」24%は米国の貿易赤字解消と自国産業保護を掲げる政策ですが、その性質上きわめて保護主義的であり、経済界や専門家からは「世界的なインフレや貿易戦争を招き、グローバル経済を脱線させる恐れ」が指摘されています。

トランプ政権自身も交渉カードとして関税を乱用しているわけではなく、本気で圧力をかけにいく姿勢のため、容易に撤回されないとの見方もあります。この政策は米国の支持層向けには「強いアメリカ」を演出する狙いもある一方、各国との関係悪化も招きかねず、日米関係においても安全保障面の協力関係が絡むため日本側の対抗措置は限定的にならざるを得ないとの指摘もあります。

日本の各セクターへの影響と影響度

今回の24%関税発動により、日本経済全体への打撃は避けられない見通しです。民間エコノミストの試算では、直接的な輸出減少や海外経済減速の波及効果などを総合すると、日本のGDPを0.5~0.8%程度押し下げる可能性があるとされています。特に日本は欧州など他地域より関税率が高く設定され、自動車など特定産業への依存度が高いため影響が深刻になりそうです。

以下、主要セクターごとの影響度合いを整理します。

製造業全般:影響大。日本の製造業は輸出依存度が高く、対米輸出も大きな割合を占めます。機械、精密機器、鉄鋼製品など幅広い製造業製品が関税対象となり、価格競争力低下による輸出減が見込まれます。
実際、関税発表直後に日経平均株価が急落した際も、製造業企業の株価下落が目立ちました。関税長期化で海外需要が冷え込めば、企業収益の悪化や設備投資抑制につながり、日本経済の回復基調が腰折れする懸念があります。
特に付加価値の低い汎用品を輸出するメーカーほど影響が大きく、今後は値上げしても需要が落ちにくい高付加価値品への転換が求められるでしょう。

電子部品・ハイテク:影響中程度。半導体や電子部品などハイテク分野への影響は一部限定的とみられます。ホワイトハウスの発表によれば、半導体・医薬品といった一部重要品目は今回の相互関税の適用対象から除外されています。
このため、日本の電子部品メーカー(例:半導体製造装置や一部電子材料)は直接的な関税影響は避けられる可能性があります。しかし電子完成品(例えば電機メーカーの完成製品)や半導体以外の部品(センサー、コンデンサー等)は関税適用を受けるため、サプライチェーン全体ではコスト増の影響が出ます。
また対米輸出が多いアジア生産拠点(ベトナムやタイ等)も高関税の対象となっており、日本企業が海外生産で迂回しようとしても迂回効果は限定的です。結果として電子部品セクター全体でも輸出減や受注先の設備投資減少による間接的打撃が予想され、影響度は中程度と言えます。

自動車産業:影響甚大(極めて大)。日本から米国への自動車輸出台数は多く、これまで米国市場で関税メリットを享受してきた分、今回の25%関税(乗用車)のインパクトは非常に大きいです。
乗用車の米向け輸出には2.5%(トラックは25%)の関税が従来課されていましたが、一気に27.5%へ引き上げられるため販売価格上昇は避けられません。トヨタやホンダなど大手各社は北米現地生産に相当シフトしているものの、それでもなお日本からの輸出分や部品輸出への打撃は免れず、日本の看板産業が直撃を受ける状況です。
実際、東京市場では自動車株指数が一時4.5%下落し、トヨタ株も5%以上急落するなど大きな売り込まれ方をしました。関税長期化で収益が悪化すれば関連部品メーカー含めた裾野産業にも波及し、地域経済や雇用にも影響が及ぶでしょう。
自動車産業への依存度が高い日本経済だけに、本関税の影響は極めて深刻です。

サービス業:影響小(直接影響は限定的)。サービス産業(小売、外食、観光、専門サービス等)はモノの輸出入ではなく国内需要が中心のため、直接の関税影響はほぼありません。ただし景気の悪化が企業・消費者マインドに与える影響は無視できません。
例えば観光業では米国発の景気後退が訪日客減少につながる懸念、外食・小売では消費マインド冷え込みによる売上減少リスクがあります。
また人材サービスやコンサルティング業も、輸出産業の業績悪化に伴い求人や案件が減る可能性があります。もっとも政府が国内景気下支え策を講じる意向を示していることや、サービス需要自体は生活に密着して比較的底堅い面もあり、影響度は他セクターに比べ低めと評価できます。

金融(銀行・証券):影響中程度。金融セクターは関税そのものより、金融市場の変動や金利動向を通じた影響が大きいです。今回の関税ショックで世界的な景気懸念が高まり、安全資産とされる円が買われて円高が進行しました。
また景気下振れ観測から債券利回りが低下し、日銀の利上げも先送りされるとの見方が強まりました。
この結果、日本の銀行株は大きく売られ、東証銀行株指数は一時7%超の急落となりました。低金利が続けば利ざや縮小で銀行収益が圧迫されるためです。証券会社も株式相場急落による手数料減や保有資産評価減のリスクがあります。
一方、保険会社は債券価格上昇で含み益が出る側面もありますが、運用環境悪化はマイナスです。総じて金融セクターには市場変動を通じた中程度の負荷がかかる見通しです。

不動産:影響小~中。不動産業自体は輸出入に直接関与しないため、直接的な影響は小さいでしょう。むしろ景気減速観測による日銀利上げ後ずれで、低金利環境が長引くことは不動産にプラスの側面もあります(融資金利が上がらないため)。
しかし企業収益悪化でオフィス需要が冷えたり、個人所得の伸び悩みで住宅購入マインドが萎縮するリスクはあります。また海外投資マネーの動向によっては国内不動産市況に影響が及ぶ可能性も否めません。
現時点では金融緩和長期化期待が支えとなるものの、景気動向次第で間接影響が出る余地があり、中程度の注意が必要なセクターです。

通信:影響小。通信(電話・インターネット)産業は国内需要型かつインフラ性が強く、関税の直接影響はありません。スマートフォン端末など一部商品は輸入品ですが、今回米国から日本への関税ではないため国内通信事業者へのコスト増要因ではありません。
むしろ全般的な景気悪化局面ではディフェンシブ(防御的)な業種と位置付けられ、投資家から相対的に資金が向かいやすい傾向もあります。実際、関税ショック時にも通信株の下げは限定的でした(高配当かつ安定収益のNTTやKDDIは下落率が日経平均以下に留まったとみられます)。
以上から通信セクターの影響度は極めて低いと言えます。

以上のように、自動車・製造業(輸出型産業)への打撃が特に大きく、サービスや通信といった内需型産業への影響は限定的となる構図です。政府も「全ての手段を総動員し、雇用や企業を守る」方針で支援策を検討しています。

市場では当面リスクオフの動きが続く可能性がありますが、一方で「政策発動による人為的なショックである以上、各国当局の対応次第で鎮静化も可能」との指摘もあり、過度に悲観しすぎない姿勢も必要とされています。

個別企業への影響評価(一覧表)

日本の主要上場企業(東京証券取引所)において、特に今回の関税の影響が注目される銘柄について、関税の影響度(高/中/低)、株価下落の妥当性(適切か過剰か)、**今後の業績見通し(上昇/横ばい/下落)**をまとめ、さらに各社ごとの詳しい状況を分析します。

各社の事業内容や直近の業績動向(IR資料など)を踏まえ、関税による直接・間接影響を評価するとともに、今回の株価急落が適切だったか過剰反応だったかを検討します。併せて、中長期的な業績見通しに基づき、市場の反応が適正だったか、今後の投資判断材料となりうるポイントについてもコメントします。

まず対象企業を一覧表に整理します。
※管理人(GOEMON)コメント:これは私のポートフォリオのうち配当目的の銘柄です。普段はブログでは公開していませんが、ニュースレターで公開しています。

株式情報

株式情報

銘柄コード 企業名 関税影響度 株価下落の妥当性 今後の業績見通し
1723 日本電技 過剰反応気味 横ばい傾向
1926 ライト工業 やや過剰 横ばい~微減
1928 積水ハウス 過剰(下落は一時的) 上昇基調
2127 日本M&Aセンター 妥当~やや過剰 横ばい
2185 シイエム・シイ 妥当 横ばい
2379 ディップ 過剰反応 横ばい~緩やか上昇
2914 日本たばこ産業(JT) 小幅下落(堅調) 横ばい
3076 あい ホールディングス 過剰反応気味 横ばい
3433 トーカロ 妥当 横ばい~微減
4318 クイック 過剰反応 横ばい
4743 アイティフォー 過剰反応 横ばい
5363 TYK 妥当 横ばい~微減
6028 テクノプロHD 妥当 横ばい
6267 ゼネラルパッカー 妥当 微減傾向
6381 アネスト岩田 妥当 横ばい
6432 竹内製作所 概ね妥当 下落傾向
6785 鈴木 妥当 横ばい
6905 コーセル 妥当 横ばい~微減
7148 FPG やや過剰 横ばい
7164 全国保証 過剰反応 横ばい
7740 タムロン 妥当 横ばい~微減
7839 SHOEI 妥当 下落傾向
8020 兼松 妥当 横ばい
8473 SBIホールディングス 妥当 横ばい
8584 ジャックス やや過剰 横ばい
8591 オリックス 妥当 横ばい
8766 東京海上HD 妥当 横ばい
8804 東京建物 過剰反応 横ばい
8945 サンネクスタ 過剰反応 横ばい
9432 NTT 過剰反応(下げ小) 横ばい
9433 KDDI 過剰反応(下げ小) 横ばい
9639 三協フロンテニア 過剰反応 横ばい
9651 日本プロセス 過剰反応 横ばい
9882 イエローハット 過剰反応 横ばい

※上記は関税ショック直後の状況を踏まえた主観的評価です。「株価下落の妥当性」は、関税発表を受けた直後の株価下落が企業の実質的ダメージに見合ったものかどうかを示し、「今後の業績見通し」は関税影響も織り込んだ上での中期的な業績トレンド予想を示しています。

以下、各銘柄について詳細な分析コメントを記載します。

1723 日本電技(製造業(制御システム・設備工事)):日本電技はビル管理や産業設備の制御システムを手掛ける企業で、売上の大半は国内向けの設備工事・メンテナンスです。対米輸出や海外事業比率は低く、関税の直接的影響はほとんどありません。

株価は他の製造業と一括りに売られて下落しましたが、これは過剰反応気味と言えるでしょう。実際、同社の業績は公共施設やオフィスビルの設備投資に支えられており、内需中心であるため今回の関税による受注減リスクは限定的です。

足元の受注残高や業績も安定して推移していることから、業績見通しは横ばい堅調と考えられます。市場心理が落ち着けば株価も持ち直す可能性が高く、目先の下落は割安な押し目と見ることもできるでしょう。


1926 ライト工業(建設・土木):ライト工業は地盤改良や耐震補強工事の大手で、インフラ整備関連が主力です。こちらも国内需要中心の企業であり、米国向け事業はほぼ皆無です。従って関税による直接影響は低いですが、全般的な景気減速が公共事業予算や民間設備投資に波及する可能性はあります。

ただ、日本政府は景気対策としてインフラ投資を維持・拡大する姿勢も見せており、土木建設需要は底堅いと見られます。株価下落は市場全体の連れ安で一時的に売られた面が強く、やや過剰だった印象です。

財務基盤もしっかりしており、建設需要の安定から業績は概ね横ばい~微減程度にとどまると予想されます。中長期には防災・老朽インフラ対策の需要が続くため、過度に心配する必要はないでしょう。


1928 積水ハウス(住宅メーカー):積水ハウスは国内最大手の住宅メーカーですが、近年は米国住宅事業を大幅に拡大しています。2024年には米国の大手住宅会社MDCを買収し、海外売上高が飛躍的に増加しました。

米国内で現地生産・販売を行っているため、日本から住宅を輸出しているわけではなく、関税の直接影響は極めて小さいです。むしろ米国での住宅販売は旺盛で、足元の決算でも米国事業が業績を牽引し過去最高益を更新しています。今回の株価下落は市場全体に引きずられた一時的な過剰反応と考えられ、実需面でのダメージは限定的でしょう。

ただし米国景気が深刻に悪化すれば現地住宅需要に影響もあり得るため注意は必要です。それでも低金利環境の長期化は住宅販売に追い風であり、業績見通しは引き続き増収増益の上昇基調が期待されます。総じて、同社の株価下落は業績好調に対して行き過ぎであり、中長期投資の観点では割安感が出ています。


2127 日本M&Aセンター(サービス業(M&A仲介)):日本M&Aセンターは中堅・中小企業のM&A仲介で国内トップ企業です。事業構造的に輸出入とは無縁ですが、景気減速局面ではM&A案件数の減少や案件凍結リスクがあります。

今回の関税ショックで株価は下落しましたが、それはある程度妥当な反応とも言えます。というのも、取引相手の業種(製造業など)の先行き不透明感から、経営者がM&Aに踏み切る判断を先延ばしにする可能性があるためです。また、米国企業とのクロスボーダーM&Aでは関税による利益変動が双方の企業価値評価にズレを生じさせ、交渉が難航する懸念も指摘されています。

もっとも、日本国内では事業承継ニーズによるM&A需要が底堅く、政府も中小企業支援策を講じています。従って案件数自体は大きく落ち込まない可能性が高く、業績は横ばい維持できると見ます。株価も若干売られすぎの面があり、中期的には業績水準並みの水準へ戻す余地があります。


2185 シイエム・シイ(CMC)(サービス業(マニュアル制作・マーケ支援)):シイエム・シイは製品マニュアル作成や技術資料制作を主力とする企業で、トヨタ自動車など製造業向けが主要顧客です。そのため直接輸出はしませんが、顧客である自動車メーカーの動向に影響を受ける間接リスクがあります。

自動車業界が関税で販売減・生産減になれば、新車向けマニュアル作成需要が減少する可能性があるためです。ただ、自動車メーカー各社は新モデル開発や販売促進を継続する必要があるため、マニュアル制作需要が急にゼロにはなりません。

関税長期化時には受注がやや落ち込むリスクを織り込んで、株式市場は同社株を売りましたが、その下落幅は概ね妥当な範囲でしょう。足元では自動車以外の産業向け案件やAI翻訳サービスなども展開しており、事業ポートフォリオを拡げています。したがって業績見通しは多少の増減はあるものの横ばい推移が見込まれます。財務も健全で配当も安定しているため、過度な心配は不要と考えられます。


2379 ディップ(サービス業(求人広告・人材派遣)):ディップはアルバイト求人サイト「バイトル」等を運営し、人手不足追い風で成長してきた企業です。国内景気や雇用環境に業績が左右されますが、関税そのものの直接影響はありません。

ただ、輸出産業を中心に景況感が悪化すると企業の採用意欲が低下し、求人広告出稿が減るリスクがあります。今回の株価急落はそうした懸念を織り込んだ過剰反応と言え、実際にはサービス業や飲食・小売など他分野の求人需要は依然旺盛です。

同社も2025年2月期業績予想で増収(売上高576億円、前年比+7%)を見込んでおり、現時点で業績悪化の兆候は出ていません。むしろ有効求人倍率は高水準が続き、人手不足は構造的課題のため求人需要は底堅いでしょう。よって業績見通しも緩やかな成長基調が維持される可能性が高いです。株価下落で予想PERなどバリュエーション面でも割安感が出ており、短期的な市場心理による売りと捉えられます。


2914 日本たばこ産業(JT)(食品・たばこ):JTは国内たばこ独占企業ですが、海外たばこ事業(主に欧州・アジア)で収益の約6割を稼ぐグローバル企業です。ただし米国市場には大手現地企業があるため直接展開しておらず、日本から米国への輸出は僅少です。従って24%関税の直接影響は軽微です。

それどころか、円高になれば海外事業の円換算利益が減るデメリットの方が大きいくらいです。関税ショック時、同社株はディフェンシブ銘柄として相対的に下げ渋りました(株価の下落は小幅)。国内たばこ需要減少という構造課題はあるものの、食品事業や医薬事業も含めたトータルの安定感は高く、今回の外部要因で業績が大きく崩れる懸念はありません。

業績見通しは横ばい圏で推移し、配当利回りの高さもあり投資家の支持は根強いでしょう。市場の過度な反応はなく比較的冷静に推移した銘柄と評価できます。


3076 あいホールディングス(製造・商社(セキュリティ機器等)):あいHDは防犯カメラやカードプリンターなどニッチな電子機器を手掛ける企業グループです。製品によっては一部輸出や海外展開もありますが、主力は官公庁や民間企業向けの国内販売です。

米国市場でのプレゼンスは高くないため、関税の直接影響は限定的です。株価はハイテク株としてリスクオフで売られましたが、売上の多くを占めるセキュリティ関連需要は国内で堅調に推移しています。調達コスト面でも、中国からの輸入品への既存関税や今回の相互関税の影響は軽微でしょう。

今回の下落は明らかに売られすぎ(過剰反応)であり、実力からかけ離れた株価水準になった可能性があります。財務的にも無借金経営で安定しており、業績は横ばい維持が見込まれます。市場センチメントの回復とともに見直される余地が大きい銘柄と言えます。


3433 トーカロ(製造業(表面処理・溶射加工)):トーカロは金属部品などへの溶射(コーティング)加工を行う企業で、半導体製造装置部品や航空機部品など広範囲の産業を顧客としています。

直接製品を輸出するより、国内外のメーカーから加工受託するビジネスモデルです。関税影響は主に顧客経由の間接的なものとなります。例えば、半導体製造装置メーカーが対米輸出減となれば同社への受注も減る可能性があります。

ただ、前述のとおり半導体関連は関税免除対象となっており、同社にとって大口の半導体装置分野は守られています。また航空機エンジン部品等も需要は中長期的に伸びる分野です。株価下落は全般的な景気懸念からで、おおむね妥当なリスク織り込みと思われます。

直近業績は高水準で推移していましたが、さすがに関税戦争の不透明感で新規投資が減れば影響は避けられず、業績は横ばい〜やや減速の可能性があります。しかし高い技術力による参入障壁と多角化した顧客基盤から、急激な業績悪化には至らないでしょう。


4318 クイック(サービス業(人材紹介・求人広告)):クイックは人材紹介や求人広告を手掛け、特に医療・介護分野の人材サービスにも強みがあります。ディップと同様に国内雇用市場の動向に左右され、輸出関連の直接影響はありません。

関税ショックで株価は急落しましたが、これは小型株ゆえの流動性の低さもあり必要以上に売られた過剰反応と言えます。実際、同社の顧客は医療・福祉など内需業種も多く、人手不足が深刻な分野では求人需要が引き続き旺盛です。

足元の決算でも堅調な利益を維持しており、財務も健全です。景気悪化時でも看護師や介護士の求人は減りにくいことから、業績見通しは安定的(横ばい)でしょう。株価についても、冷静になれば割安さが意識され、戻りが期待できる局面です。

4743 アイティフォー(ITサービス(金融・自治体向けソフト)):アイティフォーは金融機関や自治体向けのITソリューション提供企業で、債権管理システム等の分野に強みがあります。顧客は国内主体、プロジェクトも国内向けがほとんどで、関税の直接的影響は皆無です。しかし市場全体の暴落で同社株も売られました。

IT投資は景気に対する感応度がありますが、金融機関は業務効率化やDX需要が底強く、自治体案件も安定しています。したがって業績への影響はほぼなく横ばい推移が見込まれます。株価下落は完全に過剰反応であり、投資家心理が落ち着けば速やかに適正水準に戻る可能性が高いでしょう。むしろ低PER・高配当利回りの銘柄でもあり、こうした外部要因で売られた局面は追加投資の好機とも考えられます。

5363 TYK(素材(耐火煉瓦・セラミックス)):TYKは製鉄所向け耐火煉瓦やセラミック材料を製造する企業で、国内外の鉄鋼メーカーなどが顧客です。鉄鋼業界は米国の関税(鉄鋼輸入に25%)が以前から課されており、今回新たな相互関税には含まれていません。

しかし鉄鋼需要自体が世界経済減速で落ち込めば、同社の製品需要も減ります。特に米中貿易戦争が激化すれば中国向けも含めグローバルな鉄鋼生産が縮小しかねません。株価下落はそうした景気循環要因のリスク反映として概ね妥当でしょう。

一方で同社は耐火物の世界的企業として東南アジア等にも展開しており、分散が効いています。業績も直近は高炉向け需要増で好調でしたが、今後はやや調整局面に入る可能性があります。業績見通しは横ばい〜微減程度を想定し、配当も維持できる範囲と見られます。株価は既にPBR0.5倍台と低評価であり、過度に売り込まれるリスクは小さいでしょう。

6028 テクノプロ・ホールディングス(サービス業(技術者派遣)):テクノプロHDは技術者派遣業界最大手で、自動車・電機・建設など幅広い業種にエンジニアを派遣しています。製造業の設計開発部門が主な顧客であるため、製造業景況感の悪化は派遣需要減に直結しかねません。

関税ショックで株価が下落したのは、開発予算削減によるエンジニア需要減退リスクを織り込んだものと考えられ、これは一定程度妥当な反応です。もっとも日本企業は慢性的な技術者不足で、自社正社員では賄えない開発案件が多く、景気が多少悪くなっても派遣への需要は底堅い可能性があります。

実際リーマン級の事態でもない限り人件費コスト変動要因として派遣を調整する程度で、完全に契約打ち切りとはなりにくいでしょう。テクノプロ自体も案件を公共分野やIT分野などにも広げ、多様化戦略をとっています。従って業績は横ばい維持できる可能性が高く、大幅減益には至らないと見ます。株価も配当利回り4%超まで低下しており、悲観が行き過ぎれば買い戻しが入る展開が予想されます。

6267 ゼネラルパッカー(製造業(包装機械)):ゼネラルパッカーは食品や医薬品向け包装機械メーカーで、中堅ながらニッチトップ的存在です。包装機械は国内需要が中心ですが、一部は海外輸出も行っています。

米国の食品会社などへの納入事例もあるため、関税適用で機械価格が上がれば競争力低下につながります。ただし、欧州メーカー等も米国輸出時には20%の関税がかかるため、日本製だけが不利になるわけではありません。

むしろ中国やベトナムなど他国製(関税率34~46%)に比べれば日本製の24%は相対的に有利な面もあります。このように影響は相対的なもので、業績への直接打撃は限定的とみられます。株価は流動性が低いこともあり下落しましたが、その程度はおおむね妥当でしょう。足元では食品メーカーの省力化投資需要が旺盛で、同社の受注環境は良好です。関税で一時的に北米案件受注が遅れる可能性はあるものの、内需やアジア向けで補えるため業績は微減程度に留まりそうです。高い技術力と安定した受注残から中長期の見通しは明るく、短期的な株価動揺は大きな懸念ではありません。

6381 アネスト岩田(製造業(産業機械)):アネスト岩田は塗装用スプレーガンや空気圧縮機(コンプレッサ)を製造するニッチメーカーです。海外売上比率が約57%あり、地域別では米州が約13%を占めます。米国にも販売子会社を持ち、一定の輸出を行っているため、関税による価格上昇で売上減少リスクがあります。

ただ、同社は近年中国企業の買収などでグローバル生産を強化しており、米国向け製品を他国生産に切り替える柔軟性もある程度期待できます。とはいえ、短期的には米国顧客の発注が様子見になる可能性もあり、株価下落は妥当なリスク評価でしょう。国内需要(自動車工場向け塗装機器等)は堅調で、欧州やアジア向けも伸びています。

トータルでは米国減を他地域で補える公算が大きく、業績は横ばい維持が見込まれます。財務体質も健全で、長年増収増益傾向を続けている優良企業です。今回の下落で指標面の割安さも出ており、関税問題が緩和すれば見直される可能性があります。

6432 竹内製作所(製造業(建機)):竹内製作所はミニショベル(小型建設機械)で海外売上比率が高く、特に北米・欧州が売上の7割以上を占めるグローバル企業です。米国市場でも知名度が高く、多くの製品を日本から輸出しています。

今回の関税24%適用は同社にとって極めて痛手であり、競合の米国メーカーや他国メーカーとの差で価格競争力が低下する懸念があります。実際、発表直後に竹内の株価は急落し、業種別でも建機セクターは大きな下げとなりました。

もっとも、竹内は近年米国内に生産拠点を設ける計画を進めており、生産の一部現地化で関税負担を軽減する動きがあります。しかし足下ではまだ輸出への依存が大きく、関税による利益圧迫は避けられません。株価下落は概ね妥当で、今後の業績は減収減益(下落)傾向が避け難いでしょう。但し、需要自体は底堅く製品力もあるため、米国での現地生産・販売体制が整えば再び成長軌道に戻る余地があります。中期的には関税問題の行方と事業戦略転換が鍵となります。

6785 鈴木(おそらく電子部品・機械要素製造社)※:「鈴木」という社名ですが自動車メーカーのスズキとは異なり、上場企業6785は産業用ブラシや環境装置などを扱う鈴木株式会社と推定されます(中堅の東証スタンダード上場企業)。

同社は国内工場向け製品が中心で、輸出割合は大きくありません。米国向け売上はごく一部と思われ、関税の直接影響は中程度から低めでしょう。ただ、自動車関連設備向け製品などがある場合は景気悪化の波を被る可能性があります。

株価については流動性が低い銘柄のため市場全体暴落時に売られましたが、妥当な範囲とみられます。情報開示が限られる銘柄ですが、堅実な経営で利益水準も安定しているようです。業績見通しは横ばい圏で推移すると考えられ、株価も時間とともに実態に沿った水準に落ち着くでしょう。

6905 コーセル(製造業(電源機器)):コーセルはスイッチング電源など産業用電源メーカーで、FA機器や医療機器向けに強みを持ちます。海外売上比率は高く、欧米やアジアに広く展開しています。

米国にも販売があり、関税適用により米国顧客への価格上昇圧力が懸念されます。ただし競合他社も多くが海外(台湾や中国など)からの供給であり、それらの国の方が関税率が高い(台湾32%、中国54%)ため、相対的な不利は小さい可能性があります。

株価は半導体関連株の一角として売られましたが、半導体そのものではなく電源部品のため、冷静に見れば妥当な調整幅に収まっています。直近期はEV関連向け電源などで成長してきましたが、今後は関税による一時的停滞も考えられ、業績は横ばい~微減の保守的シナリオが必要かもしれません。もっとも基礎体力は強く、財務もキャッシュリッチであるため、中長期的には再び成長軌道に乗ることが期待されます。

7148 FPG(エフ・ピー・ジー)(金融(組成・リース)):FPGは節税商品(航空機リースへの投資組成など)を提供する金融サービス企業です。顧客は富裕層や法人であり、関税そのものの直接影響はありません。

ただ、世界経済の不透明感が増すと航空機など資産価値の変動や、新規投資案件への慎重姿勢から収益機会が減少する懸念があります。今回の株価下落はやや行き過ぎた感もありますが、富裕層マインドへの悪影響を考えるとある程度妥当とも言えます。

実際、景気が不安定になると安全資産志向が強まり、節税スキームへの需要が一時的に鈍る可能性があります。もっともFPGは商品ラインナップ拡充や海外不動産投資商品の開発など、多角化を進めています。金利低下傾向はリース事業にはプラスでもあり、業績は横ばい維持ができる余地があります。株価はPR面でも割安ゾーンに入っており、中長期の収益力を考慮すると売られすぎとの見方もできます。投資家心理が回復すれば反発も見込めるでしょう。

7164 全国保証(金融(信用保証)):全国保証は住宅ローンの信用保証最大手で、銀行の住宅ローン利用者に対し保証サービスを提供しています。関税の直接影響はありませんが、景気悪化で雇用や所得環境が悪化すると住宅ローン延滞が増えるリスクがあり、保証債務の履行(代位弁済)が増加する可能性があります。

ただ、現状日本の住宅ローン市場は低金利で安定しており、借り手の属性管理も厳格に行われています。関税ショック程度では直ちに信用コストが急増することは考えにくく、株価下落は過剰反応だったと言えます。

むしろ日銀利上げ観測が後退したことで住宅ローン金利上昇リスクが和らぎ、住宅需要には追い風です。同社の収益はローン残高に比例する手数料収入が中心であり、多少の景気変動では大きく揺らぎません。業績見通しも堅調横ばいが続くとみられます。高配当で財務堅固な同社株はディフェンシブ性もあり、中長期には安定したリターンが期待できるでしょう。

7740 タムロン(製造業(光学機器)):タムロンは交換レンズメーカーで、自社ブランドのカメラ用レンズや産業用レンズを製造・販売しています。売上のかなりの部分が海外市場向けであり、北米も重要市場です。完成レンズ製品を日本から輸出しているため、24%関税で米国小売価格が上昇すれば販売数量減少が懸念されます。

特にデジタルカメラ市場自体が縮小傾向にある中、価格弾力性の高い一般消費財であるレンズは関税の影響を受けやすいでしょう。株価下落は当然の反応で、業績へのマイナス影響は避けられません。もっともタムロンは近年ミラーレスカメラ向け高性能レンズで評価が高く、欧米市場でのシェアを伸ばしています。

米国の写真愛好家需要は根強く、多少価格が上がっても一定の売上は維持できる可能性があります。また、競合のシグマやソニーも日本から輸出している場合同様の関税を課されるため、相対的な競争地位は変わりにくいです。総合すると業績は若干減速(微減)が見込まれますが、劇的な落ち込みには至らないでしょう。中長期では新製品投入などで再成長の余地があり、過度に悲観する必要はないものの、短期的な株価停滞は覚悟すべきです。


7839 SHOEI(製造業(オートバイヘルメット)):SHOEIは高級バイクヘルメットで世界シェア60%超を誇り、海外売上比率は約80%に達するグローバル企業です。北米・欧州で人気が高く、製品は基本的に日本から完成品を輸出しています。

ゆえに関税24%は直撃弾となり、米国小売価格が大幅上昇して販売台数減少が懸念されます。実際、SHOEIの米国ディストリビューターは価格転嫁を迫られるでしょうし、競合の欧州メーカー(例:独シューベルト等)は関税20%で済むため、日本勢は相対的に不利になります。

株価急落は当然かつ妥当なものです。同社は為替の影響も受けやすく、円高進行も利益圧迫要因となります。関税と円高が重なれば二重苦であり、今後1~2年の業績は減収減益の下落局面に入る可能性が高いです。ただ、SHOEIはブランド力が極めて強く、熱烈なファン層が存在するため、多少値上げしても買い続ける顧客も少なくありません。

また安全規制対応で買替需要も定期的に発生します。財務面では自己資本比率75%超・ROE30%近い超優良企業である点も注目です。短期的には逆風ですが、逆に言えば株価調整局面は長期投資家にとって優良企業を安く仕込めるチャンスとも考えられます。


8020 兼松(商社):兼松は五大商社に次ぐ中堅総合商社で、エレクトロニクス・食料・鉄鋼素材など多角的にビジネスを展開しています。貿易取引を扱うため、広範な品目で今回の関税の影響を受けます。例えば兼松が輸出仲介する電子部品や工作機械があれば、その対米取引コストが上昇します。

また食料では日本産食品(和牛など)が米国で高関税となり販売減となる可能性があります。ただし商社は仲介マージンビジネスであり、自社在庫リスクを抑えているため、数量減は痛手ですが致命傷ではありません。加えて兼松は国内需要向け事業やITサービス事業にも注力しており、収益源は分散されています。

株価下落は商社株全般の売りに連動した面が強く、妥当なリスク評価と考えます。今後も一定の利益成長は見込めるものの、資源高メリットなども乏しいため業績は横ばい基調かやや伸び悩みも想定されます。ただPBR1倍割れの水準であり、総合商社としては割安水準でもあります。大きな財務不安もなく配当も出せているため、じっくり構える投資には向くでしょう。

8473 SBIホールディングス(金融(証券・ネット金融)):SBIHDはネット証券最大手であり、銀行・保険・暗号資産など金融サービスを幅広く手掛けています。市場環境変化に業績が影響されやすく、今回の関税ショックで株式市場急落の煽りを受けました。

株価下落は証券株として当然ながら、SBIの場合はベンチャー投資や暗号資産事業もあるため、世界経済不安でそれら評価損リスクも懸念されました。従って下落は妥当な範囲でしょう。しかし足元ではSBI新生銀行の買収完了やネット金融グループとしてのクロスセル効果で収益基盤は強化されています。

株式売買代金は乱高下局面でむしろ増加する傾向もあり、ネット証券収入は悪くありません。一方、投資子会社の上場計画(例:SBIスマート銀行など)には株式市場の低迷が逆風となる可能性があります。総合的に見ると、業績は横ばい~微増程度で推移しそうです。株価はPBR1倍以下であり、金融株として割安ではあるものの、市場心理が改善しないと大きな反発はしにくいでしょう。配当利回りも高めなので下値は限定的とみられ、長期保有には報われやすい銘柄です。


8584 ジャックス(金融(信販・ローン)):ジャックスは信販会社で、オートローンやクレジットカード・ショッピングクレジットを展開しています。国内消費関連の企業であり、輸出産業との直接関係は薄いです。関税の影響として考えられるのは、景気悪化で耐久消費財(自動車等)の購入が減り、オートローン利用が減少することや、消費マインド低下でカード利用額が伸び悩むリスクです。

しかし現在のところ個人消費は底堅く、雇用も維持されているため、影響は軽微でしょう。株価は金融セクター一括りで売られましたが、やや行き過ぎ(過剰)に感じられます。むしろ低金利長期化で資金調達コストが抑えられ、金利収支面では有利です。貸倒率も近年低水準で推移しており、大幅な信用コスト増は想定しにくいです。

よって業績は横ばい安定の見通しです。株価指標面でも割安で、自社株買い実施など株主還元姿勢もあります。市場が落ち着けば見直される可能性が高い銘柄と考えます。


8591 オリックス(金融(総合リース)):オリックスはリース業から金融、不動産、エネルギー事業まで多角化した巨大企業です。幅広い事業領域を持つため、今回の関税の影響も一部事業に限定的に現れる程度でしょう。

例えば航空機リース事業では世界経済動向に左右されますが、コロナ禍からの回復途上であり、今回の関税が航空需要に与える影響は軽微です。また米国で展開する不動産事業や融資事業もありますが、米金利低下でむしろプラス要素もあります。

株価下落は金融株全般として売られたもので、同社固有の要因ではありません。妥当な調整とみられます。直近では資産の圧縮(ORIX銀行の売却検討など)も行い財務をさらに強化中で、安定配当・自社株買いも実施しており株主還元に積極的です。景気敏感な側面もあるため業績は多少ブレが出る可能性はありますが、今期予想は堅調です。

業績見通しは横ばい圏を維持し、場合によっては売却益等で上振れも期待できます。多角化ゆえに一部セグメントの不振を他で補える強みがあり、長期的な企業価値には大きな毀損はないでしょう。


8766 東京海上ホールディングス(金融(保険)):東京海上HDは損害保険の国内最大手で、米国を含む海外保険事業にも注力しています。米国ではフィラデルフィア保険会社などを傘下に収めており、収益の半分近くを海外から得ています。米国景気が悪化すると商業保険の需要減や保険料率の引き下げ圧力が出る可能性がありますが、一方で為替が円高に振れると海外事業の円換算益が減少します。

そうした要素から株価は下落しましたが、保険会社としてリスクは分散管理されており、自然災害でもない限り一挙に業績が悪化することは考えにくいです。今回のケースではむしろ金利低下で保有債券の含み益が増える効果もあり、総合的な影響は中立~ややマイナス程度でしょう。

株価下落は適切な範囲と言えます。国内では自動車販売減に伴う自動車保険契約の伸び悩みリスクはありますが、大きな影響ではありません。保険料率改定などで収支調整も可能です。結果として業績は横ばい維持が見込まれます。

東京海上は近年大型の自社株買いを継続しており、株主還元強化でEPSを底上げしています。今回の株価調整で予想配当利回りが高まり、かえって投資妙味が増したと見る向きもあります。


8804 東京建物(不動産):東京建物は大手デベロッパーでオフィスビルやマンション開発を手掛けます。不動産セクターへの関税直接影響はありません。ただ景気減速懸念で企業のオフィス需要や個人のマンション購入意欲に影響が及ぶリスクがあります。

もっとも、都心部オフィス需要はテナントの契約期間が長期で急減しにくく、マンションも低金利環境が続く限り一定の需要が維持されるでしょう。株価は不動産株全体が売られた中で連れ安しましたが、下落は過剰気味と評価できます。

財務面では自己資本比率も高く安定しており、含み資産価値も考慮すると株価純資産倍率(PBR)は依然1倍を下回っています。業績は大型物件の引渡しタイミングに左右されますが、概ね横ばい~微増の計画です。政府が住宅取得支援策などを打ち出す可能性もあり、不動産市況は大崩れしないと予想されます。

よって東京建物の株価下落は一時的なもので、中長期投資家にとっては割安な水準と言えるでしょう。


8945 サンネクスタグループ(不動産):サンネクスタグループ(旧サンケイビル)はオフィスビルや住宅開発を行う不動産会社です。東京建物と同様に直接影響なし、景気影響はやや懸念という立場です。株価は小型不動産株として流動性が低く、下落局面では売り圧力が強まりましたが、業績との乖離が大きい過剰反応でしょう。

都心一等地のオフィス・マンション開発を主力とする同社は、足元でも高稼働率・好販売を維持しています。金利も上がらず資金調達環境は良好です。したがって業績は横ばい堅調が続くと見込まれます。親会社(産経新聞社)との連携や再開発案件も豊富で、中長期の成長余地もあります。株価指標的にも割安で配当利回りも高めなため、短期的な市場変動に惑わされず長期的価値に目を向けたい銘柄です。


9432 NTT(通信):NTTは日本最大の通信事業者で、固定電話・携帯通信・データ通信を包括する企業です。関税の影響は直接皆無で、むしろ円高・低金利環境は同社にとってプラスに働く側面もあります。通信需要は景気に左右されにくいため、関税ショック時にも投資家の避難先として相対的に下落が小幅に留まりました。

実際、市場全体が9%近い暴落の日にもNTT株の下げは限定的で、防衛的な強さを見せました。株価下落は過剰反応というより連れ安程度であり、同社の価値に大きな変化はありません。業績も安定成長路線にあり、今後も5G/6Gインフラ投資や新規事業で緩やかな増益を目指しています。見通しは横ばい~微増の堅実なもので、巨大企業ゆえに急成長はないものの大崩れもありません。加えてNTTは大規模な自社株買いや増配を続けており、株主還元も魅力です。不透明な相場環境下では引き続きポートフォリオの安定役として評価されるでしょう。


9433 KDDI(通信):KDDI(au)はNTTに次ぐ通信大手で携帯・通信事業を展開します。NTT同様に関税の直接影響なし、内需ディフェンシブ株として位置付けられます。株価もNTTと同様に下げ幅は小さく、市場の過剰反応とは無縁の比較的落ち着いた動きでした。業績は携帯料金引き下げの影響を吸収しつつ、金融・エネルギーなど周辺事業拡大で緩やかな増収増益基調にあります。低金利継続で通信設備投資コストも抑えやすく、追い風です。

今後の業績見通しも安定成長が期待できます。KDDIも高配当利回り(4%前後)を誇り、長期投資家に人気の銘柄です。短期的な相場変動に左右されにくい性質から、今回の関税ショックでも受けた影響は極僅かでした。引き続き堅調な推移が見込まれるでしょう。


9639 三協フロンテニア(製造・サービス(ユニットハウス)):三協フロンテニアは工事現場用のユニットハウスやレンタル倉庫を提供する企業です。需要は建設・イベント・災害対応など国内中心です。輸出入とは無縁で、関税影響はゼロと言えます。株価下落は市場全体につられたもので、完全に過剰反応です。同社はレンタル事業を営んでいるため景気の波にある程度左右されますが、公共事業や防災需要も多く、安定しています。

むしろインフラ投資拡大で現場事務所用ユニットハウスの需要増も期待されます。業績も順調で営業利益は過去最高水準が続いており、財務も健全です。業績見通しは横ばい~微増で推移すると考えられます。株価の割安さも相まって、今回の下落で配当利回りは魅力的な水準に達しています。市場心理の回復とともに早期に反発する可能性が高い銘柄です。


9651 日本プロセス(ITサービス(組込みソフト)):日本プロセスは産業制御や宇宙・防衛関連の組込みソフト開発を行う企業です。衛星システムや鉄道制御などニッチ領域に強みがあり、売上の大半は国内官公庁や企業です。

関税の影響は皆無であり、公共予算に支えられた安定事業を営んでいます。株価が下落したのは出来高が少ない銘柄ゆえ市場全体に巻き込まれただけで、過剰反応そのものです。むしろ安全保障需要の高まりで宇宙・防衛分野の案件獲得チャンスが増えている環境です。今期業績も堅調で、利益率も着実に向上してきています。

業績見通しは横ばい~緩やかな拡大が続く見込みです。現金豊富で無借金経営、配当もしっかり出しており、株主優待も実施している会社です。今回の株価下落は一時的なノイズであり、業績には何ら影響を及ぼさないと判断できます。


9882 イエローハット(小売(カー用品)):イエローハットはカー用品店チェーン大手で、タイヤやオイル、カーナビ等を販売・取付しています。国内展開が中心であり、輸入品も扱いますが米国からの輸入割合は大きくありません(タイヤは国産やアジア製が多い)。関税の直接影響はほぼ皆無ですが、自動車業界全体の不振が波及する可能性があります。

具体的には、新車販売減で関連用品需要が減ったり、ドライブ控えで消耗品交換需要が減る懸念です。しかし自家用車は必要なメンテナンスを怠れないため、タイヤ・オイル等の需要は一定水準あります。また円高になれば輸入部品価格が下がり粗利改善の可能性もあります。株価下落は過度に悲観しすぎた過剰反応と言えます。

実際、同社の既存店売上は安定しており、業績も底堅い傾向です。カー用品市場は新車・中古車販売増減の影響を受けつつも保有台数そのものが大きく減らない限り大丈夫でしょう。業績見通しは横ばい圏で、堅実な経営が続く見通しです。株価は調整で配当利回りも高まり、堅調な財務と相まって下値リスクは限定的です。

総括

以上、リストアップした各社について分析しました。総括すると、今回の「トランプ関税」24%による市場急落では、実際の業績影響以上に投資家心理がネガティブに振れた銘柄が多く見られました。特に内需型企業や米国依存度の低い企業では下落が短期的な過剰反応に留まるケースが目立ちます。一方で、SHOEIや竹内製作所のように米国市場比率が高い企業は実質的な痛手が避けられず、株価下落も相応に合理的でした。

投資判断上は、各社のファンダメンタルズ(業績・財務体質)を改めて精査し、過度に売られて割安となった銘柄を見極めることが重要です。多くの企業で業績への直接インパクトは限定的で、日本政府の支援策や各社の対応努力により業績は大崩れしないとの見通しを持てます。また、仮に関税問題が今後交渉や政策変更で緩和すれば、今回売り込まれた株価が急反発する可能性もあります。

従って、中長期目線では悲観一色だった4月初旬時点から少し距離を置き、冷静に各企業の本質価値を評価する姿勢が求められます。市場全体の長期上昇トレンドはまだ維持されているとの指摘もあり、目先のボラティリティに左右されず、業績堅調で割安感の出た銘柄については押し目での追加投資も検討に値するでしょう。

一方、明確に逆風が強まった輸出依存企業については、業績下方修正リスクや追加関税リスクに注意しつつ慎重に推移を見守る必要があります。

最後に、関税問題は政治交渉によって状況が変化する可能性があります。今後の米政権と各国の協議進展や、日本政府の産業支援策の詳細にも注目しつつ、企業ごとのアップサイド・ダウンサイドリスクを評価していくことが肝要です。今回の分析結果が、読者の皆様にとって各銘柄の見通しを再考する一助となれば幸いです。


以上がChatGPTに調べてもらった私のポートフォリオに関するトランプ関税の影響でした。

いやぁ、詳しい。詳しすぎる。ただ、個別銘柄の分析においては全部読みきったわけではないものの、少し怪しいところもあるので鵜呑みにするのは良くないですね。

こうしたAIによるレポートを参考に、最終的な判断前に自分でもう一度調べたり、調べたい銘柄に絞ってさらに具体的な調査をAIに依頼してから判断するのが良さそうです。

その他、普段はポートフォリオは定期的に下記のレターで配信してます。買った銘柄などを送るだけのレターで、変な商材やらなんやらはやってませんのでよかったらご購読ください。私と同じく配当株で絶対売らない派の方、ご購読お待ちしています。