2023年の景気後退入りはやはり不可避か – 消費者の購買力の低下は今後高まる

2023年の景気後退入りはやはり不可避か – 消費者の購買力の低下は今後高まる

米国のインフレピークアウトから利上げペースの減速が見込まれ、米株式市場は次のテーマとして景気後退入りするか否か、したとしてその程度はどんなものかという議論が盛んに行われている。

米国の主要企業決算が発表されはじめ、アナリスト予想を上回る企業が例年より少ないことがわかり始めているものの、今年中盤から後半へ向けてはまだまだ予想が難しい。

しかしながら、Wall Street Jounalがまとめた下記記事の指標を見るにやはり今年後半へ向けての景気後退入は不可避であり、それもソフトランディングでは済まされないように思える。

https://jp.wsj.com/articles/four-signs-consumers-are-pessimistic-about-the-economy-11674081992

記事によると、G20のうち先進国の実質賃金は2.2%低下した 。実質賃金とは労働者が得る賃金から物価変動の影響を差し引いた指数のことで、簡単に言えば給料でどのくらいのモノやサービスが買えるかの指標である。

この指標が下落したのは今世紀に入って初めてだというから、今のインフレと利上げペースがどれだけの影響を世界に与えているかがわかる。

米国の労働市場はこの流れの中でも底堅さを見せており、失業率は3%台と歴史的な低水準で推移しているが、Fedや専門家の予想では年末にかけて4%後半~5%台まで上昇すると見られている。

CPIなどでよくサービス価格は金融政策の影響を最後に受ける/反映されると言われているが、労働市場も遅行指標であり、様々な経済指標の悪化のあとの最後に現れる。

先物やら住宅やらが下落し、小売やサービスの業績が悪化したあと、最後に労働市場の失業率として現れるのである。

実質賃金が低下し、物価上昇はピークアウトしたとは言え、まだ上昇している。金利ももう少し上がり高水準で停止する。実質賃金が下がっているので消費者はどんどん消費が鈍くなるのだから、当然企業の業績も冴えなくなるはずである。

となれば、労働者の解雇が始まり、失業率が高まり、景気は悪化するしかない。

米当局関係者はこの景気悪化の程度がさほど強烈ではなく、ソフトランディングが可能との見方を示しているが、果たしてそうなるだろうか。

今後の動向に注目していきたい。

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