こんにちは、GOEMON(@goemon_tokyo)です。

昨晩発表された12月の米雇用統計とISM非製造業総合景況指数の発表を受けて、米株式市場は大幅に上昇しました。

S&P 500 前日比+2.3%、ナスダック総合指数 は+2.6%の上昇となっています。日本は3連休ですので火曜日までおあずけですが、週明けは多くの銘柄で買いが入りそうです。

さて、米雇用統計のうち、非農業部門雇用者数は予想を上回り、家計調査に基づく失業率は50年ぶりの低水準に並ぶという結果になりました。インフレ退治のために継続的に利上げをし、引き締めを行っているにも関わらず、米国の労働者市場はなおも盤石なようです。

雇用が順調であれば、消費者は賃金がもらえてその賃金も上がっているわけですから、インフレが収まりません。そんな中でなぜ株式市場に好感されたのか。それは雇用統計内の平均時給の伸びの鈍化です。

平均時給は前年同月比で4.6%の上昇となり、市場予想の5.0%を下回りました。前月の同指標は4.8%でしたので、平均時給の上昇が鈍化したことがわかります。

これまで既にコモディティはピークを迎え、住宅市場も落ち着いてきていたところ、金融引き締めの効果が最後に現れるサービス業の動向に注目が集まっていました。

サービス業の中で大きなウェイトを占めるのが従業員の賃金ですから、その賃金の伸びが鈍化したため、金融引き締めの効果が確認できたということになります。

もちろん、まだ賃金は上昇しているわけですので、利上げは継続されるでしょうが想定以上の利上げは行われず、年内に利下げへの方向転換もあり得るという期待も高まっているようです。

また、雇用統計の後に発表された米ISM非製造業総合景況指数は49.6となり、こちらも好感されました。予想は55.0でしたので、大幅に下回る結果となりました。この指標は50を境目に非製造業の経済活動動向が拡大しているか、縮小しているかを示す指標で、50を割ったのは2020年5月以来となります。

先月の同指数は56.5だったので、先月から大幅な下落となり、この低下幅は2020年4月以来の大きさとのことです。2020年4月はコロナ禍の最初のパニック時なので、それと同様の落ち込み具合というわけですね。

急激な継続利上げが色々な指標に表れつつあることが確認できました。総じて、昨晩の2つの指標は株式市場にとって良い内容となりました。

ここが底なのか、はたまたもう一段階の下落があるのか、それは読めませんが来週からの米大手銀行の決算発表、CPIの発表までは少し楽観的なムードが数日続きそうです。

なお、欧州では12月のコアCPIが前年同月比+5.2%と過去最高を記録し、ECB(欧州中央銀行)の金融引き締めは続きそうです。

それではまた!

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